【コラボレーションで校務効率化!】 8月9日開催「Join The ”Meet”」レポート!

お知らせ

「master study(マスタースタディ)」では、会員様限定の参加型オンラインイベント「Join The “Meet”」を毎月開催中!
本記事では、8月9日(金)に開催した『教えて先生!シリーズ 第16弾』の開催レポートをお届けします!

『教えて先生!シリーズ第16弾』の特別ゲストをご紹介!

8月9日(金)に開催した第16弾では、GEG Sapporo のリーダーであり、Google for Education™ 認定トレーナー・認定コーチを最年少で取得され、全国の先生や自治体向けの研修等を通してICTの効果的な活用を精力的に発信されている、【尻江 重幸(しりえ しげゆき)先生】をゲストにお迎えしました!

※ Google 教育者グループ(GEG)は、地域の教育者がオンラインやオフラインでの交流を通じて共に学び、情報を交換し、互いを高め合うためのコミュニティです。

尻江 重幸(しりえ しげゆき)先生 

・札幌新陽高等学校 情報科・理科教諭(情報科主任)
・Google for Education 認定トレーナー
・Google for Education 認定コーチ
・GEG Sapporo リーダー
・富良野市ICT教育アドバイザー
・グロービス経営大学院在学


2019年に理科教諭として札幌新陽高等学校へ入職。現役教諭でありながら通信制大学で情報科の免許を取得し、現在は情報科主任を務めている。2020年には GEG Sapporo を立ち上げ、その後、Google for Education 認定トレーナー、認定コーチを最年少で取得。現在はMBA取得を目指してグロービス経営大学院に通いながら、全国の先生方や自治体向けに研修も実施するなど、ICT教育発展に尽力している。「Google for Education 活用ライブラリ」には、尻江先生による活用アイデアを紹介する画像が多数掲載されており、共著には『GoogleアプリのICT”超かんたん“スキル』(時事通信出版局)がある。


 

第16弾のテーマは「コラボレーションで校務効率化

第16弾は『コラボレーションで校務効率化 〜先生同士のコミュニケーションも盛んに!〜』というテーマで実施いたしました!
何かと先生同士のコミュニケーションが必要になる校務には、Google ツールの共同編集が相性バッチリ!尻江先生の学校では Google ツールの「コミュニケーション」と「コラボレーション」の特長を活かした校務効率化を多数実施していらっしゃるということで、実際に学校で取り組んでいる事例や、校内でのDX促進のポイントなどをご紹介いただきました!
今回は参加者の皆様が「そういった使い方があるんだ!」と発見を持ち帰り、自身の学校でも再現しやすい「少しの準備でできそうな校務効率化の事例」をピックアップして下さったので、ぜひ本記事を最後までご覧いただき、明日からの校務DXにお役立てください!

札幌新陽高等学校での校務効率化事例

Google ドライブ™︎ に情報を集約
まずはデータの保管場所、Google ドライブの活用についてお話いただきました。
札幌新陽高等学校では、「教職員限定ドライブ」と「共有可能ドライブ」の2種類の共有ドライブを設けていらっしゃるそうです。「教職員限定ドライブ」の中で作成したファイルは、生徒や外部のアカウントには共有できない権限に設定されているため、例えば「機密情報を先生の佐藤さんではなく、生徒の佐藤さんに送ってしまった」などの誤操作が発生しても、送り先の生徒は共有されたファイルを閲覧できない仕組みとなっています。

ヒューマンエラーを完全に無くすのは難しいので、情報漏洩を防ぐ”仕組み”を整えることでクラウド上でのデータの一元管理を実現されているそうです。最初は先生側の情報リテラシーを高める取り組みと、データが適切な場所で管理されているかのパトロールを行ったそうですが、そのフェーズを超えると、Google ドライブ内で様々なデータを集約することができるようになり、校務DXは格段に進めやすくなることをお話くださいました!

※ 尻江先生が投影してくださった資料より掲載

 

Google カレンダー™︎ でスケジュールの管理・場所の予約
続いて、Google カレンダーの活用事例をご紹介いただきました。
札幌新陽高等学校では以下の情報を全て Google カレンダー上で管理しているそうです。
・年間行事予定
・授業の予定
・会議室の予約状況
・面談の予定(管理職面談・生徒面談)

これらの情報を Google カレンダー上で管理できるようになった結果、以下のような様々なメリットがあったとお話くださいました。
・来客対応や外部イベントの調整が容易になった
・生徒からの「〇〇先生いつ帰ってきますか?」にすぐに回答ができた
・会議室予約のバッティングを防止できた

「Google カレンダーで会議室を予約している人が優先的に使える」というルールにすることで、多くの先生に Google カレンダーを開く習慣がつき、組織でカレンダーが使えるようになると「カレンダーに招待しておいてください!」「空いているところ確認して入れておいてください!」という会話が自然と生まれるようになったそうです◎

もちろん個人で Google カレンダーを使うのも便利ですが、組織全体に活用が広がると、より校内のコミュニケーションがスムーズになりますね!

※ 尻江先生が投影してくださった資料より掲載

 

Google サイト™︎ で情報を集約
続いて、Google サイトの活用事例をご紹介いただきました。
札幌新陽高等学校では「就業規則」や「授業で使えるリソース」を Google サイトに集約されているそうです!情報量の多い学校現場において、まとまっている校内サイトがあると新任の先生などは情報をキャッチしやすくて大助かりですね!

※ 尻江先生が投影してくださった資料より掲載

 

Google スプレッドシート™︎ で日報管理
続いて、Google スプレッドシートでの活用事例をご紹介いただきました。

札幌新陽高等学校では日報を Google スプレッドシートで管理されていて、「これさえあれば1日のやること、起こっていることが全てわかる」というものを改良に改良を重ねて作成されたそうです!今の形に辿り着くまでにたくさん苦労をされたそうで、「この過程がDXなのだなと感じた」とお話くださいました。

尻江先生は天気や予定を自動で反映されるように高度な技術を活用していますが、まずはスプレッドシートで形だけ作って手入力で運用を開始し、「もっとこうしたい」という声に応じてその学校に合うものにブラッシュアップしていけると良いですね!

※ 尻江先生が投影してくださった資料より掲載

この他にも「ちょっとしたDX」ということで「座席シャッフルシート」や「管理職回覧」もご紹介いただきました!
Google スプレッドシート、使い方は無限大ですね…!

 

「校務DX=デジタル化」ではない!


「校務DX」というと、「とにかく校務のデジタル化を推進」=「ICT担当の先生の仕事」と認識されがちですが、それではICT担当の先生の業務が逼迫してしまいます。尻江先生は「校務DX=とにかくデジタル化」という意識自体を考え直し、校務DXの真の目的は、学校内の「メインデータ」を整え、そこから少ない手順で各種資料を管理できるような「情報を中央集約させる仕組みを整えること」であり、デジタル化はあくまでそれを達成するための”手段”であることを解説してくださいました。情報を整理してより働きやすい環境を整えることを目的に据えて動けば、「ICT担当や一部の得意な先生にお任せ」という姿勢を脱却し、自分もその一員として新しいツールの活用を試みていく先生が増えるかもしれませんね。

※ 尻江先生が投影してくださった資料より掲載

 

ー 校務DXを実現するには「教職員のリテラシー強化」が欠かせない
前述したように校務DXを推進するには、ICT担当の先生だけが奮闘するのではなく、校内の先生方全員が一丸となって取り組んでいく必要があります。そのためには「教職員のICTリテラシー強化が欠かせない」とお話くださいました。例えば札幌新陽高等学校では、2段階認証などの安全措置や、ICT利用の際のルール、また各ツールの仕組みなどを全先生方にしっかりと伝える時間を設けているそうです。

「みんなが同じ方向を向いてルールを守っていけば、ICTを便利に使える」
札幌新陽高等学校ではそれが体現されているのですね。

最後には質問コーナーも設けてくださり、人もツールも”コラボレーション”してICTを活用した校務効率化を進めるためのヒントが盛り沢山のイベントとなりました!「これから校務DXを推進していきたい」とお考えの皆様に、一歩を踏み出す勇気をくださったのではないでしょうか。

当日参加された皆様には、尻江先生から参加者の皆様へ、当日の内容を復習できるスライド資料のお土産もいただきました!尻江先生、本当にありがとうございました!!

 

参加した皆様の感想

今回も多くの方がご参加くださりました!
たくさんのお声をいただいておりますが、その中から一部をご紹介します。

「本日はお世話になりました。たくさんの活用事例を提示していただけたことで、本校での活用のイメージが湧きました。ありがとうございました。」
校務についても、ICT やデジタル化は目的ではなく、手段なのだと思います。楽をするためにデジタル化するのであって、デジタル化そのものが目的になってはいけないと思います。

貴重な感想をありがとうございました!

 

『教えて先生!シリーズ』第17弾の開催が決定!

第16弾の開催レポートはいかがでしたでしょうか?本記事を通して少しでも多くの方に「Join The “Meet”」へ興味をもっていただけましたら幸いです!
次回の『教えて先生!シリーズ』は、中村 亮介(なかむら りょうすけ)先生をゲストにお迎えして開催することが決定!

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※ Google for Education、Google ドライブ、Google カレンダー、Google サイト、 Google スプレッドシートは、Google LLC の商標です。

 

 

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